田邊有希という音楽家について

今日は音楽家 田邊有希さんの話です。

今日ちょうど彼の誕生日なんですよね。

田邊さんお誕生日おめでとうございます。

というわけで話題としてはこれしかないなということで。

 

以前はBRADIOのドラマーとして活動されていましたが、昨年1月に脱退されました。

今は編曲・作曲などを中心に音楽家として活動されています。

こちらの「Flower」は去年の田邊さんの誕生日にアップされた曲です。

正直なところ、脱退と聞いて本当にショックだったんですよね。先日のBRADIOの記事でも書きましたが、元々BRADIOは田邊さんのファンだったので。

もう彼を見ることはないのだろうなあと落ち込んでいた私にとっては青天の霹靂でした。

悲しみすぎてとうとう幻覚でも見たかと思いましたがちゃんと現実でした。

 

しかもまた曲が良いんですよね。

ボーカルなしのピアノメインの曲なんて、聞いたのいつぶりだろう……。

優しくて、少しづつ蕾がほころんで、やがてたくさんの花が咲き誇るような、そんな曲。

ちょうど春の始まりの、4月の始まりにぴったり。

花びらが一枚ずつ開いていって、ふわりと香るような。

ひとつ、またひとつと花開いて、やがて満開の花でいっぱいになるような。

曲を指でなぞって、目の前でストーリーを描くことのできる、素直で優しい曲だなという印象でした。

いつか生で聞いてみたいなあと思いつつ、何よりもお元気そうで本当に良かったと思ったのを覚えています。

 

そんな日から数ヶ月、編曲の仕事をしました、と田邊さんが告知されたのがこの曲でした。

この時初めてUNCHAINに出会いました。

この時まで、UNCHAINというバンドは私の中で「BRADIOと田邊さんが好きなバンド」という、ただそれだけの印象でした。

曲すら知らなかったんですよね。

私にとって初めて聞くUNCHAINがこのLibyan Glassでした。

谷川さんの圧倒的な歌唱力、歌詞の世界観(久しぶりに英和辞書と翻訳サイトに頼りまくりました)、そして何より演奏が聞いていてとても心地良かったんです。

アルバムツアーのテーマも「自分だけのLIBYAN GLASSを見つけよう」というテーマだったので、田邊さんが尊敬しているバンドのそういうアルバムのリード曲を、BRADIOから脱退した時に携るというのは、なんというか不思議な縁だなあと思ったりもしました。

どうしてもこの曲を生で聞きたい!と思ったのですが、LIBYAN GLASSのアルバムツアーの大阪の日は予定が入っていて…

結局唯一都合のついた東京ファイナルまで遠征しました。

 

それが初めて生で見たUNCHAINだったのですが、歌とメロディーに満ち満ちた濃密な空間でした。

予習も追いつかなくて、アルバム曲以外はほとんどわからなかったのですが、そんなことは気にならないくらい、ただひたすらに彼らの曲にだけ浸ることのできた時間でした。

ライブが終わる頃にはすっかりファンでした。

というか、私みたいな素人ですら「このバンド本当にすごいんだな」とCD聞いてわかるくらいだったんですよ。

後から結成22年目と聞いて、そりゃそうだわ…と自分の無知さがちょっと嫌になりました。

改めて、生で聞いたら圧倒されますね。

ギターの佐藤さんも、ベースの谷さんも、ドラムの吉田さんも、それぞれがすごく演奏技術が高くて、かつそれがぴたっとはまってる。

何よりボーカルの谷川さんには視線を集める力があるというか、すごく人を惹きつける歌声なんですよね。

今にして思えばなかなか強烈なハマり方してますね。

 

それから、田邊さんが作曲した中にはこんな曲も。

SUZUKIの新型バイクのプロモーション映像なのですが、この映像に使われた曲の作曲と演奏を田邊さんが担当されました。

和太鼓まで使って音にこだわったそうです。

映像とぴったりで、しかもレンズの向こうの息遣いをこちらに伝えてくるような音達。

プロモーション映像を真剣に見ることなんてそうないのですが(まして私はバイクは門外漢なので)、思わず真剣に画面を眺めてしまいました。

曲の力ってすごいですよねえ、いや本当に。

バイク乗れないけどこのバイクだけ欲しいな、とちょっと思ってしまいました。

 

本当はもう1曲音楽総監督を担当されていた映像があったのですが、そちらは現在非公開になっているようで…

この曲から続いているようで、この曲よりも壮大感が増していてこれから先があるような展開がされていた曲だったでもう聞けないのが残念です。

 

それから、田邊さんを通じた出会いがもうひとつ。

トロンボーン奏者の馬場桜佑さん。

 

田邊さんがtwitterで紹介されていて、初めて知りました。

失礼ながら、トロンボーンがメインの曲なんて、それこそ聞く機会全然ないじゃないですか。

だからどんな感じなのかなと、興味本位でリンク開いてみたらとっても楽しそうだったんです。

それから、私が知らなかっただけで、トロンボーンってすごく映えるんだなって。

トロンボーンだけの音色をこんな風に聞くこともないし、まずインストバンドっていうのをこれまで知らなかったんですよね。

いいなあ生で聞きたいなあ、と思ってたのですが、これがまあびっくりするくらい機会がなくてですね。

関西と東京の距離感が久しぶりに恨めしくなりました。

 

そんなことを思っていたら今年の2月に名古屋でライブがあったので、もうこれに行くしかないだろう!とノリと勢いで行きました。

人生初のインストバンドのライブだったんですが、とっても楽しかったです。

トロンボーンはもちろんですが、フルート曲もあったり。

あんなに間近でトロンボーンを聞いたのは初めてだったのですが、すごく柔らかくて優しい音色をしてるんですね。

この歳になってまたひとつ新しい発見でした。

 

いろんなライブに行くたびに思いますが、「生」の力って本当にすごいなあと思います。

だってもう「いいなあ楽しそうだな」があっという間に「あっ大好きだな」に変わってしまうんですよ。

会場になったカフェの雰囲気と合わせて、楽しい昼ライブでした。

5月の名古屋ライブも行くつもりなので、今からとっても楽しみです。

 

 

ちなみに田邊さんとは度々お仕事をされていて、先日はカン・ミンヒョクさんのカバーアルバムの「悲しみにさよなら(田邊さんが編曲担当)」にトロンボーンで参加されていました。

(トレイラーの1:17〜「悲しみにさよなら」が始まります。自動で1:17〜再生されるようにしてあります。

 

SUZUKIのバイクの音楽にも参加されていたのですが、馬場さんが参加された方の映像が非公開になってまして…

馬場さんのフルートすごく良かったので残念です。

あれまた再公開してほしいですね。

というわけで長々と話しましたが、田邊さんが音楽家になってもう1年以上経つんですよね。

 

正直去年は本当にいろんなことを考えてました。

BRADIOも田邊さんも大好きだけど、彼らの進む道がわかれてしまったことに、自分の中でなかなか気持ちの整理と折り合いがつかなかったんですよね。

私にとっては、「音楽って楽しいんだよ」って、改めて思わせてくれたのはBRADIOで、そのBRADIOには田邊さんがいたから。

あの時のBRADIOじゃなかったら、そうは思えなかったと思うから。

たとえBRADIOを好きになったのが、田邊さんがBRADIOをやめる半年前で、ライブもたった3回しか行ったことがなくても。

双方ともにファンでいることをやめた方がいいのだろうなと思った回数は数え切れないです。

それでもやっぱり好きなんですよね。

BRADIOも田邊さんも、どうしたって、私にとっては特別です。

 

何よりも、上で書いたとおり、音楽家になった田邊さんを通して、今まで知らなかった人達や音楽に出会えたんですよね。

田邊さんが音楽家になってなかったら、たぶん私はUNCHAINをまだ聞いていませんでした。きっと今もまだ「ああBRADIOが好きなバンドだよね」って思ってるだけでした。

馬場さんに対してだって、きっと「最近はいろんなことしてるプロのミュージシャンがいるんだなあ」で止まってたと思います。

そこから一歩進んで「聞いてみようかな」って思う機会は、間違いなく田邊さんからもらいました。

 

「BRADIOの田邊有希」と別れて1年数ヶ月、「音楽家の田邊有希」に出会って、田邊さんを通していろんな音楽に触れました。

いろんな人を好きになりました。

それはきっと、今の田邊さんを通してでなければありえなかったことだと思います。

この1年数ヶ月で、私の生活を彩る曲やそれを作る人達は今までよりもずっと多くなりました。

新しい出会いと、たくさんの「好き」な気持ちと、鮮やかな日々。

 

だから私はこれからも田邊さんが作る曲を聞いていきたいです。

もっとこの先の未来を見てみたいです。

きっと時々は2018年1月15日を思い出して寂しくなってしまうんでしょうけど、それでも私は田邊さんが描く未来を見てみたいです。

田邊さんが手がけた曲が、たくさんの人の日常を彩る未来を夢見たいし、そんな日が来てほしい。

 

だから私はこれからも田邊さんのファンです。

きっとずっと大好きな人です。

ドラムってあんなに拘り抜くことができるんだと、昔の田邊さんのブログで知りました。

ドラムの魅せ方がものすごく上手くて、笑顔が素敵で、でもその裏に数え切れないほどの努力があるのだと、いつの間にかそこに惹かれてファンになりました。

またいつかステージに立つところが見たいなあとも思いますが、田邊さんが音楽で生きていって幸せならそれが何よりだなあというのが本音です。

だって今もう、田邊さんを通じて知った音楽にたくさん満たされてるんです。

この1年で、もっと田邊さんのことを好きになりました。

この気持ちがファンじゃなかったら何なんだ、ってくらい大好きです。

 

 

改めて、お誕生日おめでとうございます。

今年もまた一年、田邊さんにとって飛躍の年になりますように。

幸せと音楽に溢れた一年でありますように。

今年もまた、田邊さんが手がけた音楽をたくさん聞きたいです。

 

本当はファンアート描きたいんですが、描くことができないので、その代わりにでも何か形にしたいなと思い、誕生祝いも兼ねた記事にしました。

最後に、田邊さんの最近のドラム動画をふたつ。

 

ああやっぱり大好きだなあ!

私にとって世界一のドラマーはあなたです。

きっと私にとっての世界一の音楽家も、田邊さんになるんだろうなあ。

そんな予感がしてます。

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